公開日 2025年05月19日(Mon)
全校朝礼がありました。
今回の校長講話は,
垂水の俳人である肝付素方さんの
『冬浪の音も勤めとともに馴れ』
という俳句の意味を読み説きながらの
お話でした。
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意味は,
冬の海の波の音にも
勤めとともに慣れていく
ということで簡単です。
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ただ,俳句の世界は奥深いです。
意味は簡単で,
後から,じわじわと感動がくる
そういう俳句が
良い俳句だと思います。
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冬の波
寒くて 風が吹いてくる
桜島おろしが,錦江湾にあたって
波高も厳しい
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音は,どういう音か
耳に優しい音ではなさそう
厳しい音,その音に
お勤めとともに慣れていく
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厳しい状況の中でも
世のため人のため
やりがいを持って仕事をすれば
己も成長し,慣れていく
そういう意味だと考えられます。
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この俳句が詠まれた時代背景は
どうだったのでしょうか?
昭和27年,戦後
サンフランシスコ平和条約 発効の年
占領政策から解放された年
日本全体が,
国際社会に復帰を果たそう
と頑張っていました。
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そのとき,素方さんは,
垂水汽船株式会社(現在の垂水フェリー)に
お勤めしていました。
素方さんも,復興に向けて
自分が担当する部門で
精魂を傾けて過ごしていました。
頑張っている中,
仕事の今後の発展が期待されるようになって
リラックスできるようになってきた時に詠んだ
俳句だということです。
素方さんの生き様を,感じます。
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その後,高度経済成長の時期に入ります。
私は,昭和40年に生まれて
戦後に頑張った人たちの恩恵を
引き継いだ年代。
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今は,社会が成熟して
答えは一つではありません
そういう時代に対応することが
求められています。
そのためにも垂水高校で
探究活動や課題解決学習などを行っています。
皆さんが,将来,お勤めについたときに
世の中のために,やりがいを持って,前向きに,
厳しい状況をも乗り越えたら
とても素晴らしいことだと考えます。
この考えは,
これからの社会でも参考になると思います。
ー生徒週番(先週)よりー
ー生徒週番(今週)よりー
ー職員週番の先生よりー