公開日 2017年07月27日(Thu)
1学期終業式前のクラスマッチの日,試合を見ながら
1年生の生徒と何気なく話していた時のことです。
「校長先生,私,垂水高校に入学して本当に良かったです。」
その生徒が横に並んでいる私の顔を見て,こう言いました。
さりげなく,さらっと発せられたこの言葉に,
私は胸がドキンとしました。
1年生。
新しい環境である高校に入学して約4ヶ月,
中学校とは異なる
さまざまな出来事に出会ってきたことでしょう。
しかし,この言葉は,この生徒が垂水高校で,
ともに学ぶ良き友人や,学校生活を支え導く
良き先生方との出会いを得ている証であると思えました。
私は生徒達が元気に頑張る姿や笑顔,
その素直さにいつも励まされています。
この一言は,それらにも増して私の心に直接飛び込んでくる
強さがありました。
ドキンの後は,ジーンです。
感激のあまり私が言葉を失っていると,
その生徒は「じゃあ」と
自分のクラスの試合に向けて走り去っていきました。
「『入学して良かった』と言ってくれて本当にうれしいよ。
ありがとう。」‥‥その生徒に伝えたかったのに,
伝えられなかった言葉が残りました。
生徒が『入学して良かった』と思える学校づくり,
『3年間過ごせて良かった』と思える学校づくり。
大切な課題をもらえたな‥と思いつつ,
言葉で自分の思いを伝えられなかった後悔以上に,
温かなうれしさをかみしめた夏の1日でした。